人生で最も大きなまとまった資金になりやすい「退職金」。
将来への備えとして活用したい一方で、「減らしたくない」「どの銀行に預ければよいかわからない」と迷う人は多いはずだ。
退職金の預け先として身近なのは銀行だが、銀行ごとのプランには大きな違いがある。定期預金だけで使えるプランもあれば、投資信託・ファンドラップ・外貨預金とのセットが条件になるプランもある。
本記事では、2026年5月時点で確認できる公式情報をもとに、退職金運用で検討しやすい銀行11行を紹介する。あわせて、優遇金利を見るときの注意点、預金保険制度、銀行以外の相談先まで整理する。
なお、掲載している金利は原則として税引前の年率であり、税引後金利は20.315%の税金を差し引いた目安である。金利・取扱期間・条件は変更されることがあるため、申し込み前に必ず公式ページまたは窓口で最新情報を確認してほしい。
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退職金運用におすすめの銀行11選|預金単独型と投資商品セット型で比較
退職金を銀行で運用する場合は、金利の高さだけでなく「どの資金を預けるのか」「投資商品とのセットが必要か」「優遇金利が終わった後はどうなるか」を確認することが重要だ。
まずは、各銀行の特徴を大まかに比較しよう。
| 銀行 | 主な特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 退職金向けの円定期金利優遇プラン | 大手銀行の窓口で相談したい人 |
| みずほ銀行 | 定期預金単独型と投資信託セット型を用意 | 預金中心か投資併用かを選びたい人 |
| りそな銀行 | 定期預金単独型と投資商品セット型の両方を確認できる | 店頭で退職金の使い道を相談したい人 |
| 三菱UFJ信託銀行 | 信託・相続・運用を含めた相談がしやすい | 資産承継も含めて考えたい人 |
| 三井住友信託銀行 | 退職予定者も対象になるプランがある | 退職前から準備したい人 |
| SMBC信託銀行 | 外貨預金や投資信託との組み合わせに対応 | 外貨運用も検討したい人 |
| 池田泉州銀行 | 関西圏で退職金専用定期預金を利用しやすい | 地域金融機関で相談したい人 |
| 第四北越銀行 | 新潟県内の退職金受取者向けプラン | 地元銀行で退職金を預けたい人 |
| SBI新生銀行 | 新規口座開設者向け円定期預金がある | 退職金の一部をネット銀行に一時保管したい人 |
| あおぞら銀行BANK支店 | 普通預金・定期預金の金利水準が高い | 店舗相談より金利とネット取引を重視する人 |
| 東京スター銀行 | 退職金専用の円定期預金を展開 | 退職金以外の資金も含めて預けたい人 |
退職金専用プランの多くは、退職金の受取日から一定期間内の人だけが利用できる。気になる銀行がある場合は、退職金を受け取ってから早めに条件を確認しておこう。
大手都市銀行3選
都市銀行は支店数や相談体制が比較的充実しており、預金・投資信託・ファンドラップ・相続関連サービスなどをまとめて相談しやすい。ただし、優遇金利だけで判断せず、投資商品とのセット条件や手数料も確認する必要がある。
三菱UFJ銀行「退職金円定期金利優遇プラン」
三菱UFJ銀行では、エクセレント倶楽部会員向けに「退職金円定期金利優遇プラン」を提供している。2026年4月1日から2026年9月30日までの取扱では、円定期預金3か月ものに年2.2%の優遇金利が適用される。
| 実施期間 | 2026年4月1日(水)〜2026年9月30日(水) |
|---|---|
| 円定期預金 3か月もの | 年2.2% (税引後 年1.753%) |
| 対象者 | 以下の両方を満たす人 ・三菱UFJ銀行エクセレント倶楽部会員 ・退職金を申込日から3年以内に受け取った人 |
| 申込金額 | 1,000万円以上5,000万円以下 |
| 申込方法 | 店頭窓口のみ ※三菱UFJダイレクトは対象外 |
| 対象商品 | 自由金利型定期預金(大口定期) |
エクセレント倶楽部は、三菱UFJ銀行の資産運用残高1,000万円以上、または預り金融資産残高3,000万円以上などの条件を満たす人が対象となる。
- 優遇金利は当初3か月のみ適用され、満期後は店頭表示金利で自動継続される
- 中途解約すると、三菱UFJ銀行所定の期限前解約利率が適用される
- 投資商品とのセットではないため、預金中心で一時保管したい人に向いている

みずほ銀行「退職金特別金利円定期預金」「みずほマネープランセット」
みずほ銀行では、退職金を預金だけで預けたい人向けの「退職金特別金利円定期預金」と、投資信託を組み合わせる「みずほマネープランセット」を確認できる。
退職金特別金利円定期預金
退職金特別金利円定期預金は、投資信託などを購入しなくても利用できる預金単独型のプランだ。直近3年以内に退職金を受け取った人が対象で、直近3か月以内にみずほ銀行へ入金した退職金を預け入れる場合に利用できる。
| 対象者 | 直近3年以内に退職金を受け取った人 |
|---|---|
| 対象資金 | 直近3か月以内にみずほ銀行に入金した退職金 |
| 円定期預金 3か月もの | 年2.0% 積立投資信託の条件を満たす場合は最大年2.2% |
| 申込金額 | 1,000万円以上 ※受け取った退職金の金額が上限 |
| 上乗せ条件 | みずほ銀行で毎月1万円以上の積立投資信託契約がある場合、年0.2%を上乗せ |
みずほマネープランセット
みずほマネープランセットは、投資信託と円定期預金を同時に申し込むことで、円定期預金3か月ものに特別金利が適用されるプランだ。
| 投資信託購入金額 500万円以上 | 円定期預金3か月もの 年7.0% (税引後 年5.577%) |
|---|---|
| 投資信託購入金額 1,000万円以上 | 上記に年2.0%を上乗せ |
| みずほ銀行で NISA口座を利用 | さらに年1.0%を上乗せ |
| 最大金利 | 年10.0% (税引後 年7.968%) |
みずほマネープランセットは金利が高く見える一方で、投資信託部分には価格変動リスクや購入時手数料、信託報酬などのコストがある。預金部分の金利だけで判断せず、投資信託を長期で保有できるかを確認してから利用したい。
- 預金単独型と投資信託セット型を分けて検討できる
- みずほマネープランセットは、投資信託のリスク・手数料まで含めて比較する必要がある
- いずれのプランも、満期後の金利や中途解約時の扱いを事前に確認しておきたい
りそな銀行「りそなの資金運用プラン」「退職金・相続資金 定期預金コース」
りそな銀行では、投資商品と円定期預金を組み合わせる「退職金コース(りそなの資金運用プラン)」に加え、条件を満たす人向けの「退職金・相続資金 定期預金コース」も確認できる。
退職金・相続資金 定期預金コース
退職金・相続資金 定期預金コースは、りそなグループアプリを利用できる人向けの店頭限定プランだ。投資商品を購入せず、円定期預金だけで利用できる。
| 円定期預金 3か月もの | 年2.5% (税引後 年1.992%) |
|---|---|
| 申込金額 | 1,000万円以上1億円以下 |
| 対象者 | 退職金を受取日から3年以内に受け取った人など、所定条件を満たす個人 |
| 申込方法 | 店頭のみ |
| 主な条件 | りそなグループアプリのセットアップが必要 |
退職金コース(りそなの資金運用プラン)
退職金コースは、投資信託またはりそなファンドラップを50%以上、円定期預金を50%以下の割合で同時に申し込むプランだ。退職金の受取日から1年以内の人が対象となる。
| 総額500万円以上 1,000万円未満 | 総額1,000万円以上 | |
|---|---|---|
| 円定期預金 3か月もの | 年4.0% (税引後 年3.187%) | 年8.0% (税引後 年6.374%) |
| 利用条件 | 投資信託・りそなファンドラップ50%以上 円定期預金50%以下 | 投資信託・りそなファンドラップ50%以上 円定期預金50%以下 |
| 申込方法 | 店頭のみ | 店頭のみ |
りそな銀行は、預金だけで一時保管したい人にも、投資商品を併用したい人にも選択肢がある。ただし、投資商品セット型では手数料や価格変動リスクを必ず確認しよう。
- 預金単独型はアプリ利用などの条件がある
- 投資商品セット型は、投資信託やファンドラップを50%以上申し込む必要がある
- 優遇金利は当初3か月のみで、満期後は通常の店頭表示金利が適用される
なお、りそなグループの埼玉りそな銀行、関西みらい銀行、みなと銀行でも、類似の退職金向けサービスが提供されている。条件は銀行ごとに異なるため、利用前に各行の公式情報を確認したい。

信託銀行3選
信託銀行は、通常の銀行業務に加えて、信託・相続・資産承継などの相談をしやすい金融機関だ。退職金を預けるだけでなく、相続や長期の資産管理まで考えたい人は候補に入る。
三菱UFJ信託銀行「ご退職者特別プラン」
三菱UFJ信託銀行では、退職者向けに「ご退職者特別プラン」を提供している。退職金の預け入れだけでなく、投資信託・ファンドラップ・元本保証型の信託商品などを組み合わせた相談がしやすい点が特徴だ。
ただし、コース別の金利や取扱条件は変更される可能性がある。申し込みを検討する場合は、公式ページまたは店頭で最新の金利、対象者、預入上限、満期後の扱いを確認してほしい。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な対象 | 退職者向けの資金運用を検討する人 |
| 主な商品 | 円定期預金、投資信託、ファンドラップ、信託商品など |
| 向いている人 | 退職金運用に加えて、相続・資産承継も相談したい人 |
| 注意点 | 金利や利用条件は時期・コースにより異なるため、最新条件の確認が必要 |
三井住友信託銀行「退職金特別プラン」「ご退職予定者向け特別プラン」
三井住友信託銀行では、退職後だけでなく、退職予定者も対象になるプランを提供している。2026年4月1日から2026年9月30日までの取扱では、投資運用コースと定期預金コースが確認できる。
投資運用コース
投資運用コースは、投資信託またはファンドラップとスーパー定期を同時に申し込むことで、スーパー定期3か月ものに特別金利が適用される。
| 運用50タイプ | 運用20タイプ | |
|---|---|---|
| 取扱期間 | 2026年4月1日(水)〜2026年9月30日(水) | |
| 対象者 | 退職から3年以内の人、または1年以内に退職予定の人 | |
| スーパー定期 3か月もの | 年12.00% (税引後 年9.562%) | 年4.00% (税引後 年3.187%) |
| 主な条件 | 対象商品50%以上 スーパー定期50%以下 | 対象商品20%以上 スーパー定期80%以下 |
| 申込金額 | 退職者は総額500万円以上 退職予定者は総額100万円以上 | |
定期預金コース
定期預金コースは、投資商品を購入せず、退職金や退職予定者の資金をスーパー定期に預け入れるプランだ。
| 退職金特別プラン | ご退職予定者向け特別プラン | |
|---|---|---|
| 取扱期間 | 2026年4月1日(水)〜2026年9月30日(水) | |
| 対象者 | 退職から3年以内の人 | 1年以内に退職予定の人 |
| スーパー定期 3か月もの | 年2.20% (税引後 年1.753%) | |
| 申込金額 | 500万円以上 | 100万円以上 |

- 退職前から相談できるため、退職金の受け取り前に資金計画を立てやすい
- 投資運用コースは金利が高い一方、投資信託やファンドラップのリスク・手数料確認が必要
- 定期預金コースは、まず預金で一時保管したい人に向いている
SMBC信託銀行「プレスティア退職金運用プラン」
外貨運用や投資信託にも関心があるなら、SMBC信託銀行プレスティアも候補になる。退職日または退職金受取日から2年以内の人を対象に、外貨積立・外貨定期預金・投資信託を組み合わせたプランを提供している。
| 外貨積立コース | 外貨定期預金コース | 投資信託コース | |
|---|---|---|---|
| 円定期預金 特別金利 | 年0.5% (税引後 年0.39%) | 年2.5% (税引後 年1.99%) | 年7.0% (税引後 年5.57%) |
| 円定期預金 対象期間 | 3か月 | 3か月 | 3か月 |
| 組み合わせる商品 | 外貨積立サービス | 外貨定期預金 | 投資信託 |
| 主な条件 | 毎月3万円相当額以上の外貨積立など | 外貨定期預金500万円以上など | 投資信託500万円相当額以上など |
SMBC信託銀行のプランは、外貨預金や投資信託を含むため、円預金だけで運用したい人には向かない。外貨預金には為替変動リスクがあり、投資信託には価格変動リスクや手数料がある点を理解してから検討しよう。
地方銀行2選
地方銀行は、地域に密着した相談を受けやすい点がメリットだ。居住地域や勤務先の関係で取引しやすい銀行がある場合は、退職金専用定期預金の有無を確認しておくとよい。
池田泉州銀行「退職金一時預かりプレミアムプラン」
大阪府を地盤とする池田泉州銀行では、退職金専用の定期預金として「退職金一時預かりプレミアムプラン」を提供している。
| 基本プラン | NISAプラン | |
|---|---|---|
| 適用金利 | 年1.0% (税引後 年0.796%) | 年2.0% (税引後 年1.593%) |
| 預入期間 | 2か月 | 2か月 |
| 預入金額 | 300万円以上1億円以下 | |
| 主な条件 | 退職金を池田泉州銀行の口座へ入金 | 退職金を入金し、同行でNISA口座を開設 |
他の投資商品とのセット条件が不要なため、退職金を短期間だけ預けたい人にも検討しやすい。ただし、利用できる期間や必要書類、NISAプランの条件は事前に確認しておこう。
第四北越銀行「ワンダフルライフ応援定期預金」
第四北越銀行は、退職金を受け取ってから1年以内の個人を対象として、「ワンダフルライフ応援定期預金」を提供している。
| 定期預金プラン | 資産運用プラン | |
|---|---|---|
| 対象者 | 退職金を受け取ってから1年以内の個人 | |
| 適用金利 | 店頭表示金利+年1.0% | 店頭表示金利+年3.0% |
| 上乗せ条件 | 年金受取の指定または予約で、さらに年0.3%を上乗せ | |
| 預入期間 | 3か月 | |
| 対象商品 | 定期預金 | 株式投資信託と定期預金 |
| 預入金額 | 定期預金100万円以上 | 株式投資信託は定期預金金額の30%以上 定期預金100万円以上 |
資産運用プランは金利上乗せ幅が大きい一方、株式投資信託を購入する必要がある。投資信託の値下がりや手数料によって、定期預金の利息以上の損失が出る可能性がある点に注意したい。
ネット専業銀行・ネット取引に強い銀行3選
ネット銀行やネット取引に強い銀行は、退職金専用プランではなくても、普通預金や定期預金の金利が高い場合がある。退職金全額を投資に回すのではなく、一部を一時保管する先として検討しやすい。
新規口座ならSBI新生銀行「スタートアップ円定期預金」
SBI新生銀行は、新規口座開設者向けに「スタートアップ円定期預金」を提供している。2026年5月1日時点では、1年ものの金利が年1.30%に引き上げられている。
| 商品 | スタートアップ円定期預金 |
|---|---|
| 対象者 | 新規口座開設者 |
| 主な金利 | 1年もの 年1.30% ※3か月ものも取扱あり。最新金利は公式ページで確認 |
| 預入金額 | インターネットは1口30万円以上 店頭は1口500万円以上 |
退職金専用プランではないものの、退職金の一部をネット銀行に預けておきたい人にとっては候補になる。新規口座開設者向けの商品であるため、既に口座を持っている人は対象商品やキャンペーン条件を確認しよう。

普通預金も重視するならあおぞら銀行BANK支店
あおぞら銀行BANK支店は、普通預金と定期預金の金利水準が比較的高い。2026年5月1日現在、BANK口座の普通預金は100万円以下の部分が年0.75%、100万円超の部分が年0.50%となっている。
| 商品 | 適用金利 |
|---|---|
| 普通預金 100万円以下 | 年0.75% |
| 普通預金 100万円超 | 年0.50% |
| BANK The 定期 6か月 | 年0.70% |
| BANK The 定期 1年 | 年0.90% |
| BANK The 定期 2年 | 年1.00% |
| BANK The 定期 3年 | 年1.10% |
| BANK The 定期 5年 | 年1.30% |
あおぞら銀行BANK支店は退職金専用の相談プランというより、退職金の一部を普通預金や定期預金で管理したい人向けの選択肢だ。まとまった退職金を預ける場合は、預金保険制度の上限も意識して、必要に応じて複数の金融機関に分けることを検討したい。
退職金専用の円定期を探すなら東京スター銀行
東京スター銀行では、退職後3年以内の人を対象に「退職金専用 スターワン円定期預金」を提供している。退職金以外の資金も含めて利用でき、退職者の家族も条件を満たせば利用できる点が特徴だ。
| 商品 | 退職金専用 スターワン円定期預金 |
|---|---|
| 対象者 | 退職後3年以内の人など |
| 特徴 | 退職金以外の資金も含めて預け入れ可能 |
| 家族利用 | 退職者の家族も条件を満たせば利用可能 |
| 確認事項 | 最新金利、預入金額、申込方法は公式ページまたは店頭で確認 |
東京スター銀行は、退職金専用の円定期を探している人には候補になる。ただし、金利や手数料優遇の条件は時期によって変わるため、申し込み前に商品説明書で確認しよう。
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銀行で退職金運用をするメリット
退職金の運用先として銀行を選ぶメリットは、主に以下の4つである。
- 預金保険制度により、一定範囲の預金が保護される
- 退職金向けの優遇金利プランを利用できる場合がある
- 預金・投資信託・外貨預金・相続相談などをまとめて相談しやすい
- 店舗やアプリで資金管理をしやすい
預金保険制度により一定範囲の預金が守られる
銀行預金の大きなメリットは、預金保険制度の対象になる点だ。定期預金や利息のつく普通預金などは、1金融機関ごとに1預金者あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息が保護される。
- 退職金が1,000万円を超える場合は、複数の金融機関に分けることも検討する
- 外貨預金や投資信託は預金保険制度の対象外である
- 同じ銀行内の支店を分けても、原則として1金融機関として合算される
退職者向けの優遇金利を利用できる場合がある
多くの銀行では、退職金を受け取った人向けに、通常の定期預金より高い金利を設定したプランを用意している。
ただし、優遇金利は当初3か月程度の短期間に限られることが多い。満期後は通常の店頭表示金利に戻るケースが多いため、満期後の預け替え先まで考えておきたい。
商品が多く、資産全体の相談をしやすい
銀行では、定期預金だけでなく、投資信託、外貨預金、ファンドラップ、相続関連サービスなどを扱っている。退職金を「すぐ使うお金」「数年以内に使うお金」「長期で運用するお金」に分けて相談しやすい点はメリットだ。

- 預金で安全性を重視する部分と、投資で成長を狙う部分を分けて考えられる
- 相続や贈与、年金受取口座なども含めて相談できる場合がある
- 店頭相談、オンライン相談、アプリ管理など、銀行ごとのサポートを使い分けられる
店舗やアプリで資金管理しやすい
退職後は、年金受取、生活費の引き出し、医療費、住宅修繕費、相続対策など、資金管理の場面が増えやすい。銀行を利用すれば、預金や運用商品の残高をまとめて確認しやすくなる。
- 店舗型銀行では、窓口で対面相談できる
- ネットバンキングやアプリで残高・取引履歴を確認できる
- 年金受取口座や生活費口座とあわせて管理しやすい
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銀行で退職金運用をするときの基本戦略
退職金運用に、誰にでも当てはまる万能な正解はない。退職後の収入、年金開始時期、住宅ローンの有無、医療費、家族構成、相続方針によって、適した運用方法は変わる。
そのため、まずは退職金を一つのまとまった資金として見るのではなく、使う時期ごとに分けて考えることが大切だ。
まずは資金を3つに分ける
退職金を受け取ったら、すぐに全額を投資に回すのではなく、以下の3つに分けて考えよう。
生活費の半年〜1年分を目安に、普通預金など流動性の高い預金で確保する。年金開始まで期間がある人、医療費や住宅修繕費の不安が大きい人は、さらに多めに確保してもよい。
リフォーム費用、車の買い替え、子どもへの援助、医療費など、近い将来に使う予定がある資金は、定期預金や個人向け国債など価格変動の小さい商品を中心に考える。
- 普通預金・定期預金
元本割れを避けたい短期資金に向いている - 個人向け国債
国が元本と利子を支払う商品で、1年経過後は中途換金も可能 - 短期・低リスク型の商品
安全性を重視する一方、手数料や換金条件を確認する
生活防衛資金と近い将来に使う資金を差し引いた余裕資金について、投資信託や債券、株式、REITなどで長期運用を検討する。
- 投資信託
少額から分散投資しやすいが、元本保証ではない - 債券
株式より値動きが小さい傾向があるが、金利変動や信用リスクがある - 株式・REIT
成長や分配金を期待できる一方、価格変動が大きい
リスクとリターンのバランスを取る
退職金運用では、大きく増やすことよりも「必要な時期に必要なお金を使える状態にしておくこと」が重要だ。

高リターンを狙いすぎると、退職後の生活資金を大きく減らす可能性がある。一方で、すべてを預金に置くと、物価上昇によって実質的な購買力が下がるリスクもある。
退職金のうち、どの程度をリスク資産に回せるかは人によって異なる。住宅ローンの残高、年金額、再雇用収入、家族への援助予定などを確認したうえで判断しよう。
分散投資を実践する
長期運用する資金は、一つの商品や一つの地域に集中させないことが大切だ。分散投資により、特定の市場が悪化したときの影響を抑えやすくなる。
- 資産分散
株式、債券、REIT、預金などを組み合わせる - 地域分散
日本だけでなく、先進国や新興国にも分散する - 時間分散
一度に全額投資せず、複数回に分けて投資する
運用状況は年1回を目安に見直す
投資は一度決めて終わりではない。市場環境、年金収入、医療費、家族構成、相続方針が変われば、資産配分も見直す必要がある。
- 少なくとも年1回は、預金・投資商品の残高と配分を確認する
- リスク資産が増えすぎた場合は、利益確定やリバランスを検討する
- 生活費や医療費の見通しが変わったら、運用方針も調整する
資産規模・運用期間・収入状況で戦略を変える
退職金の運用方法は、投資に回せる金額によっても変わる。たとえば、余裕資金が限られる場合は、高リスク資産の割合を抑え、預金や債券などを多めにするのが現実的だ。
一方、退職金以外にも十分な金融資産や収入がある人は、長期運用に回せる資金を増やせる場合がある。ただし、退職金は生活の土台になる資金であるため、安易に高リスク資産へ偏らせるのは避けたい。

- 持ち家の有無
- 持ち家でも、固定資産税・修繕費・リフォーム費用を見込む必要がある。
- 年金や再雇用収入
- 定期収入があるかどうかで、預金として残すべき金額は変わる。
- 既存の金融資産
- すでに株式や投資信託が多い人は、退職金を預金や債券に寄せることで全体のリスクを抑えられる。
- 相続・贈与の方針
- 家族に資産を残す予定がある場合は、相続手続きや資産承継も含めて検討する。
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銀行で退職金運用をするときの注意点
銀行で退職金を運用する場合、安心感だけで判断すると失敗しやすい。特に、優遇金利の条件、投資商品のリスク、手数料、満期後の扱いは必ず確認しよう。
高金利は「定期預金部分だけ」に適用されることが多い
退職金向けプランの中には、年7%、年10%、年12%といった高い金利を表示しているものがある。ただし、これらは多くの場合、投資信託やファンドラップと同時に申し込んだ場合の「定期預金部分」にだけ適用される。
たとえば、投資信託500万円と定期預金500万円を組み合わせる場合、高金利が適用されるのは定期預金500万円だけであり、投資信託500万円には価格変動リスクや手数料がある。

優遇金利は初回3か月程度で終わることが多い
退職金専用定期預金の優遇金利は、当初3か月程度の短期間に限られることが多い。満期後は通常の店頭表示金利で自動継続されるケースもあるため、満期後にそのまま放置しないようにしたい。
- 優遇金利の適用期間はいつまでか
- 満期後は自動継続か、満期解約か
- 満期後の金利は店頭表示金利か
- 中途解約した場合、どの金利が適用されるか
投資信託・ファンドラップ・外貨預金は元本保証ではない
銀行で提案される投資信託、ファンドラップ、外貨預金は、預金とは異なるリスクがある。退職金だからこそ、商品ごとのリスクを理解してから契約しよう。
- 投資信託
- 価格変動リスクがあり、購入時手数料・信託報酬・信託財産留保額などがかかる場合がある。
- ファンドラップ
- 運用を一任できる一方、投資一任報酬や運用商品の費用がかかる。
- 外貨預金
- 為替変動により円換算額が減る可能性があり、預金保険制度の対象外である。
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銀行の提案商品が自分に合うとは限らない
銀行では、取り扱いのある商品や系列会社の商品を中心に提案されることがある。そのため、すべての金融商品を公平に比較できるとは限らない。
- 同じ資産クラスでも、銀行ごとに取り扱い商品が異なる
- 手数料の高い商品が提案される場合がある
- 他社の低コスト商品やネット証券の商品と比較しにくい
現金化に時間がかかる商品もある
退職後は、医療費や住宅修繕費など、急な支出が発生する可能性がある。換金に時間がかかる商品や中途解約で不利になる商品に資金を入れすぎると、必要なときに使えないリスクがある。
- 中途解約時の金利・手数料
- 換金までにかかる日数
- 解約時に元本割れする可能性
アフターフォローの内容を確認する
退職金運用は、契約時よりも契約後の見直しが重要になる。銀行によっては、定期的な見直しや市場変動時のフォローが十分でない場合もある。

- 運用状況をどの頻度で確認してくれるか
- 市場が大きく下落したときに相談できるか
- 担当者が変わった場合も継続的にフォローされるか
- 相談窓口の利用時間や予約方法は使いやすいか
契約前に、商品内容だけでなく、契約後の相談体制まで確認しておくことが望ましい。
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退職金運用はプロに相談すべき?銀行以外の相談先も紹介
退職金の運用は、退職後の生活設計に直結する。すべてを自分だけで判断するのが不安な場合は、複数の専門家に相談して比較するのも有効だ。
退職金運用で相談前に確認しておきたいこと
専門家に相談する前に、以下の内容を整理しておくと、提案の質を判断しやすくなる。
- 退職後の毎月の収入と支出
- 年金、再雇用収入、生活費、医療費、住宅関連費を確認する。
- 今後5年以内に使う予定のお金
- リフォーム、車、家族への援助、医療費などを洗い出す。
- 運用で避けたいこと
- 元本割れをどこまで許容できるか、途中で解約する可能性があるかを考える。
相談先ごとの特徴を比較する
退職金運用の相談先には、銀行、証券会社、FP、IFAなどがある。それぞれ強みと注意点が異なるため、相談先を一つに決めつけず、複数の意見を比較するとよい。
| 相談先 | 特徴 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 銀行 | 預金・投資信託・相続相談などをまとめて相談しやすい | 提案商品が自行取扱商品に限られないか |
| 証券会社 | 投資商品や市場情報に強い | リスク資産に偏りすぎていないか |
| FP | 家計・保険・年金・相続などを含めて相談しやすい | 具体的な金融商品の売買まで対応できるか |
| IFA | 金融機関から独立した立場で、複数の商品を提案できる場合がある | 提携金融機関、報酬体系、アフターフォローの内容 |
IFAは選択肢の一つだが、報酬体系の確認が必要
IFAは独立系ファイナンシャルアドバイザーと呼ばれ、特定の銀行や証券会社の社員ではない立場から資産運用をサポートする相談先だ。
銀行だけでは比較しにくい商品や、長期的な運用方針について相談できる場合がある。一方で、IFAによって提携先の金融機関、得意分野、報酬体系、アフターフォローの頻度は異なる。
相談する際は、「どの金融機関の商品を扱えるのか」「相談料や手数料はどこで発生するのか」「契約後にどの頻度で見直してくれるのか」を確認しよう。
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退職金運用で銀行を選ぶなら、金利だけでなく条件と満期後を確認しよう
銀行は、退職金を預ける先として有力な選択肢である。定期預金を使えば一定範囲で預金保険制度の保護を受けられ、退職者向けの優遇金利を利用できる場合もある。
ただし、高い金利が表示されているプランほど、投資信託や外貨預金とのセット条件があることが多い。預金部分の利息だけでなく、投資商品部分のリスク・手数料・換金条件まで確認することが大切だ。
まずは、生活費や近い将来の支出に使うお金を預金で確保し、残った余裕資金について運用を検討しよう。銀行の提案だけで判断しにくい場合は、FPやIFAなど他の専門家にも相談し、複数の視点から比較するのがおすすめだ。

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退職金運用におすすめの銀行に関するよくある質問
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出典
三菱UFJ銀行「退職金円定期金利優遇プラン」
みずほ銀行「退職金特別金利円定期預金」
みずほ銀行「みずほマネープランセット」
りそな銀行「退職金・相続資金 定期預金コース」
りそな銀行「退職金コース りそなの資金運用プラン」
三菱UFJ信託銀行「ご退職者特別プラン」
三井住友信託銀行「退職金特別プラン・ご退職予定者向け特別プラン」
SMBC信託銀行プレスティア「退職金運用プラン」
池田泉州銀行「退職金一時預かりプレミアムプラン」
第四北越銀行「ワンダフルライフ応援定期預金」
SBI新生銀行「スタートアップ円定期預金」
SBI新生銀行「新規口座開設者向け円定期預金の金利引き上げについて」(公開日:2026年5月1日)
あおぞら銀行BANK支店「金利一覧」
東京スター銀行「退職金専用 スターワン円定期預金」
金融庁「預金保険制度について」

