ファンドラップは、金融機関などと投資一任契約を結び、資産配分や投資信託の売買・管理を任せる資産運用サービスです。
「運用にかける時間を減らしたい」「投資信託の選び方や資産配分に自信がない」という人は、相談方法や費用を比較して検討するとよいでしょう。
ただし、運用を任せても元本は保証されません。また、投資一任報酬などに加えて、投資先ファンドの信託報酬なども負担するため、表示された手数料に何が含まれているかを確認することが大切です。
本記事では、2026年10月28日時点で確認できる公式情報をもとに、大手証券会社とネット証券・オンライン型サービスのファンドラップを比較します。最低投資金額、費用、NISA対応、相談体制に加え、運用実績を比較するときの注意点も解説します。
- 対面で相談したい人
- 大手証券のファンドラップで、担当者の提案内容と契約後のフォローを比較する
- 少額から始めたい人
- 楽ラップ、SBIラップ、ON COMPASS、ダイワファンドラップオンライン、Mirai Valueなどを比較する
- 手数料を重視する人
- サービスに直接支払う報酬だけでなく、投資先ファンドの費用を含めて確認する
- NISAを使いたい人
- 成長投資枠に対応するON COMPASSなど、利用できるサービスと対象枠を確認する
- まとまった資金を預ける人
- 解約・減額の条件、換金までの日数、運用報告の頻度を確認する
ファンドラップに、誰にとっても最適な1社はありません。まず投資できる金額と相談方法で候補を絞り、運用方針・総コスト・解約条件を比べると、自分に合うサービスを選びやすくなります。
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そもそもファンドラップって何?
ファンドラップは、投資信託そのものの名称ではなく、投資判断や管理を任せるサービスです。「どこまで任せられるのか」「通常の投資信託と何が違うのか」を押さえておきましょう。
ここでは、仕組みとメリット・デメリット、利用前に確認したい注意点を整理します。
ファンドラップの仕組み
ファンドラップでは、投資家と金融機関などが投資一任契約を結びます。運用を担う会社は、投資家の目的やリスク許容度に応じた方針に沿って、投資判断や売買を行います。
複数の投資信託や専用ファンドを通じて、国内外の株式・債券・REIT(不動産投資信託)などに分散投資するのが一般的です。資産配分の調整であるリバランスや、運用状況の報告もサービスに含まれます。
バランス型投資信託も、1本で複数の資産に分散投資でき、ファンド内の運用を任せられます。ファンドラップとの違いは、投資一任契約に基づいて運用プランを提案・管理する点や、サービスによって個別相談を受けられる点です。
ただし、すべてが完全なオーダーメイドというわけではありません。用意された運用モデルや専用ファンドの範囲で選ぶサービスも多いため、変更できる項目と任せる範囲を確認しましょう。
ファンドラップのメリット・デメリット
ファンドラップの主なメリットは、資産配分の設計やリバランス、運用中の売買・管理にかかる手間を減らせることです。
「投資の勉強や管理に多くの時間をかけられない」「相場が下がると感情的に売買してしまいそう」という人には、運用方針に沿った管理を任せられる点が役立ちます。
一方で、投資一任報酬や口座管理に関する費用に加え、投資先ファンドの信託報酬などを負担します。低コストの投資信託を自分で保有する場合より、費用が高くなることがあります。
比較するときは、費用の安さだけでなく、その費用でどのような運用管理や相談サービスを受けられるのかを確認しましょう。
| 主なメリット | 主なデメリット・注意点 |
|---|---|
| 目的に応じた運用方針の提案を受けられる | 選べる商品や運用モデルには範囲がある |
| 資産配分やリバランスを任せられる | 運用を任せても損失が出る可能性がある |
| 運用報告や見直しのサポートを受けられる | 投資一任報酬や信託報酬などがかかる |
| 個別の売買・管理の手間を減らせる | 解約・減額や換金時期に条件がある |
ファンドラップを利用する前に知っておきたいポイント
ファンドラップは、運用の手間を減らすサービスであり、利益や元本を保証するサービスではありません。
投資先の株式・債券などの価格下落や為替変動により、元本割れする可能性があります。分散投資をしていても、市場環境によっては複数の資産が同時に下落することがあります。
また、解約を申し込める時期、一部解約後に必要な残高、減額単位などはサービスごとに異なります。解約の申込日と、代金を受け取れる日は同じではありません。
生活費や近いうちに使う予定の資金は分け、値下がりや換金までの期間に対応できる余裕資金で検討しましょう。長期間運用すれば必ず利益が出るわけではない点にも注意が必要です。
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大手証券のファンドラップを比較
対面で相談しながら運用方針を決めたい人は、大手証券のファンドラップから比較するのがおすすめです。同じ証券会社でも、対面型とオンライン型では最低投資金額やサポート内容が異なります。
以下の表の費用欄は、原則としてサービスに直接支払う報酬を示しています。いずれも投資先ファンドの信託報酬などが別途かかるため、総コストではないことに注意してください。
| 金融機関・サービス | 最低投資金額 | 主な特徴 | 直接支払う主な報酬 税込・年率 |
|---|---|---|---|
| 野村證券 野村ファンドラップ | バリュー:500万円から プレミア:新規受付停止 | バリューはインデックス中心 プレミアは2026年10月26日から新規受付停止 | 固定報酬制:最大1.738% リスク水準・運用資産額等で異なる |
| 大和証券 ダイワファンドラップ | 対面型:300万円以上 オンライン:1万円以上 | 相談方法と最低金額が異なる 対面型・オンライン型を用意 | 対面型:最大1.54% オンライン:1.1% |
| みずほ証券 みずほ証券のファンドラップ | ファーストステップ:500万円以上 Mizuho Fund Wrap:1,000万円以上 | インデックス中心と キャピタル・グループを活用する運用 | ファーストステップ:最大1.43% Mizuho Fund Wrap:最大0.88% |
| SMBC日興証券 日興ファンドラップ | 1つのポートフォリオにつき 300万円以上 | 専用ファンドを通じた分散投資と 継続的な運用報告 | 固定報酬型:最大1.32% 契約条件により異なる |
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 GRAN GOAL / Mirai Value | GRAN GOAL:取扱店に確認 Mirai Value:初期10万円から 積立は月1万円から | GRAN GOAL:対面型・取扱い制限あり Mirai Value:オンライン型 | GRAN GOAL:固定報酬型最大1.32% Mirai Value:0.869% |
成功報酬・変動報酬を併用する契約では計算方法が異なります。最低金額を満たしていても利用条件が設けられている場合があるため、契約締結前交付書面・重要情報シート・目論見書等で確認してください。
野村證券:野村ファンドラップ
野村證券が提供する野村ファンドラップには、アクティブ運用ファンドを組み合わせる「プレミア・プログラム」と、インデックス運用ファンドを組み合わせる「バリュー・プログラム」があります。
バリュー・プログラムは500万円から申し込めます。一方、プレミア・プログラムは、2026年10月26日から新規契約とバリュー・プログラムからの契約変更の受付を停止しています。以下のプレミアの情報は、既存契約の内容を確認するための参考情報です。
| コース | プレミア・プログラム | バリュー・プログラム |
|---|---|---|
| 運用方針 | アクティブ運用中心 | インデックス運用中心 |
| 最低投資金額 | 1,000万円 現在は新規受付停止 | 500万円から |
| 主な対象資産 | 国内外の株式・債券、REIT、オルタナティブ | 国内外の株式・債券、REIT |
| 選択できる項目 | 為替ヘッジ、REIT・オルタナティブの有無など | 為替ヘッジ、REIT、新興国投資商品の有無など |
| 費用の考え方 | 投資一任報酬+ファンドラップ報酬に加え、投資先ファンドの信託報酬等を負担 | |
固定報酬制では、投資一任報酬とファンドラップ報酬の合計が年率最大1.738%(税込)です。適用料率はリスク水準や運用資産額などによって異なり、投資先ファンドの信託報酬等は別途かかります。
プレミアとバリューでは、主に採用する運用手法や投資対象が異なります。「アクティブだから必ず高い収益が得られる」「インデックスだから低リスク」とは限りません。新たに契約を検討する場合は、受付中のバリューと他社サービスを、近いリスク水準で比較しましょう。
口コミと確認しておきたい点
本記事に掲載する口コミは個人の感想です。調査時期・方法・回答者数・利用コースは確認できていないため、利用者全体の評価や、現在の商品条件・他社との優劣を裏付ける根拠としては扱いません。サービス内容は各社の公式資料で確認してください。
30代男性プロの目線で資産運用の良し悪しが把握できるので、安心して長期的に任せることができます。



自分の拙い知識、判断力ではなく、そこに長けたプロに頼って投資が行えるのが良い。



担当者に相談しながら、株式や債券などの割合を決めることができるため、分散投資でリスクを抑えた運用ができる。



ヒアリングが定期的に行われるので、安心感があります。金融知識を学びながら一緒になって投資できるので、勉強になります。



強引な勧誘などもなくこちらの投資スタイルを重視した投資提案をしていただいておりとても信頼できます。
掲載した口コミでは、担当者への相談や運用管理を任せることへの感想が述べられています。ただし、担当者への安心感と、運用上のリスクが小さいことは別です。
契約前には、提案されたリスク水準、年間の費用見込み、運用報告や面談の頻度を確認しましょう。相談サービスが、自分にとって費用に見合う内容かを判断することが大切です。
大和証券:ダイワファンドラップ
大和証券のダイワファンドラップは、300万円以上から申し込める対面型のサービスです。一方、「ダイワファンドラップオンライン」は1万円以上から利用でき、オンラインで手続きを行います。
ダイワファンドラップでは、専用投資信託を通じて国際分散投資を行います。商品・運用スタイルによって異なりますが、主な投資対象には次の資産クラスがあります。
- 日本株式
- 外国株式
- 日本債券
- 外国債券
- J-REIT
- 外国REIT
- コモディティ
- ヘッジファンド
直接支払う費用は、対面型が契約資産の時価評価額に対して年率最大1.54%、オンライン型が年率1.1%です。いずれも税込で、投資先ファンドの信託報酬や監査報酬等は別途かかります。
また、条件を満たした場合に申し込める特約として、「ダイワファンドラップ プレミアム」や、満65歳以上の個人向けの「あんしんつながるラップ」があります。定期受取や家族への承継に関するサービスを重視する人は、対象条件と利用できる機能を確認しましょう。
口コミと確認しておきたい点



大手だけあって他社と比べて運用実績が優れており、分散投資で超長期的に資金を運用するのに適していると感じています。



10年以上の運用実績のデータがとても良かったので、長期投資には向いていると思います。安定感の良さがここのファンドラップの強みです。



大和証券のファンドラップ『ダイワファンドラップ』の良い点は、『1万円から積み立てていくことができる』ところです。大きな投資資金が必要なく、長期間かけてコツコツ積み立てていくことができるので、個人的には気に入っています。



管理の手間が少なく、基本的にプロの人に任せて運用ができる点がいいところです。



専門家のアドバイスに基づき、安心して資産運用できる点も気に入っています。特に、定期的なポートフォリオの見直しや、市場環境の変化への対応がしっかりしていると感じます。
口コミにある「他社より運用実績が優れている」という評価は、比較期間・運用コース・費用控除の条件が不明なため、客観的な優劣の根拠にはできません。会社の規模と運用成績も分けて判断しましょう。
また、新規契約の最低金額が1万円なのはオンライン型です。対面型は300万円以上が必要で、追加の積立金額とは分けて確認する必要があります。オンライン型では、月1万円からの定期積立サービスを利用できます。
みずほ証券:ファーストステップ、Mizuho Fund Wrap
みずほ証券のファンドラップには、インデックス・ファンドを中心に投資する「みずほファンドラップ ファーストステップ」と、キャピタル・グループの運用を活用する「Mizuho Fund Wrap」があります。
最低契約金額は、ファーストステップが500万円以上、Mizuho Fund Wrapが1,000万円以上です。両サービスともNISAの対象ではありません。
Mizuho Fund Wrapでは、リスクと期待リターンの異なる次の5つの運用コースから選択します。期待リターンは将来の利益を保証する数値ではありません。
- Stable(Sコース)
- Stable Growth(SGコース)
- Moderate Growth(MGコース)
- Growth(Gコース)
- Aggressive Growth(AGコース)
投資一任契約に関する報酬は、Mizuho Fund Wrapが年率最大0.88%、ファーストステップが年率最大1.43%です。いずれも税込で、投資先ファンドの信託報酬等は別途負担します。2026年10月26日利用開始の重要情報シートでは、信託報酬の目安はそれぞれ年率0.48%〜0.63%、0.11%〜0.13%です。算出時点の資産配分に基づく目安であり、将来の上限ではありません。
運用コースの変更に伴う手数料はかかりませんが、変更回数は年度当たり8回までです。頻繁な変更を前提とするのではなく、運用目的や許容できる損失の大きさに合うコースを選びましょう。
口コミと確認しておきたい点



商品選びやポートフォリオの決め方をお任せできるので、負担が少なく長期的に運用できています。



年に8回までならば運用コースを変更できるので、状況に応じて臨機応変に運用コースを変更できるところに魅力を感じています。



証券会社を初めて利用した私でも安心して資産運用できるように色々なアドバイスをしてくれますし、インターネット上でのサポートサービスも受けられるところが良かったです。



コロナ禍の時に、一時価格が暴落した時期がありましたが、持ち直しました。 暴落した際は担当者から電話があり、持ち直すと思うので手放さない方がいいとアドバイスも頂きました。



メインの銀行口座と同じアプリからアクセスできること。みずほ銀行口座との連携がスムーズにできる。入出金が容易である。
運用状況は、みずほ証券ネット倶楽部などで確認できます。口コミにある銀行アプリとの連携や入出金の使い勝手は、利用環境・手続きによって異なるため、自分が使う画面と必要な操作を事前に確認しましょう。
また、過去に価格が回復した経験や担当者の見通しは、将来の回復を保証しません。相場の短期的な変動だけで判断せず、家計の状況や残りの運用期間に合っているかを確認することが大切です。
SMBC日興証券:日興ファンドラップ
SMBC日興証券の「日興ファンドラップ」は、1つのポートフォリオにつき300万円以上、1万円単位で申し込める投資一任サービスです。契約コースによっては、別の金額条件が設けられています。
主な運用モデルには標準モデルとセレクトモデルがあり、専用ファンドを通じて分散投資を行います。セレクトモデルを利用するには、総契約金額3,000万円以上のプライベート・プレミアム・セレクションを選ぶ必要があります。最低300万円で全モデルを選べるわけではないため、契約条件を確認しましょう。
固定報酬型の投資一任報酬は年率最大1.32%(税込)です。これは投資先ファンドの費用をすべて含む金額ではなく、信託報酬などを別途負担します。
条件を満たすと、ファンドラップの残高に応じてVポイントが貯まるサービスもあります。ポイントは補助的な判断材料とし、運用方針、総コスト、担当者から受けられる説明やフォローを優先して比較しましょう。
口コミと確認しておきたい点



サポートが非常に手厚く、特に運用報告がとても丁寧なので安心感があります。



担当者がとても丁寧で、直接アドバイスがもらいたい私にはぴったりでした。 自分で判断できる上級者からすると高い手数料かもしれませんが、私は投資初心者なので自分で判断し間違えて無駄なお金使うよりはいいと思いました。



残高に応じて毎月Vポイントが貯まるのでお得に運用できる感があり良いです。



リスクの許容範囲内でポートフォリオを構築してくれるので便利で頼もしい。安心して長期投資に打ち込めます。



投資のプロに任せられるため、初心者でも安心。忙しい人でも投資を始められる。
掲載した口コミでは、担当者の説明や運用報告への感想が中心です。ただし、サポートがあることと、損失を避けられることは同じではありません。
契約前には運用報告書の見本を確認し、費用控除後の損益を把握できるか、疑問が生じたときに誰へ相談できるかを確かめましょう。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券:GRAN GOAL、Mirai Value
三菱UFJモルガン・スタンレー証券には、対面型の「GRAN GOAL」と、オンライン型の「Mirai Value」があります。GRAN GOALは公式ページに取扱い制限の案内があるため、最低契約金額や申込対象を含め、取扱店への確認が必要です。
GRAN GOALの直接費用は、固定報酬型が年率最大1.32%、固定/変動報酬併用型の固定部分が年率最大1.1%です。いずれも税込で、併用型では契約で定める基準に基づいた超過収益に対する変動報酬が加わります。
投資先ファンドの費用も別途発生します。MRFを除く投資信託の信託報酬は年率上限0.626%、信託事務の諸費用は年率上限0.11%と案内されていますが、MRFは別条件です。売買委託手数料等もあるため、これらをサービス全体の総コストの上限と考えないようにしましょう。
Mirai Valueは、初期投資10万円から、毎月の積立は1万円から始められます。直接費用は投資顧問料0.154%と口座管理手数料0.715%の合計で、年率0.869%(税込)です。投資先ファンドの信託報酬等は別途かかり、NISAの対象ではありません。
口コミと確認しておきたい点



担当スタッフの対応が丁寧でわかりやすい説明があるので、あまり知識のない者にとっても安心して運用できる良さがあります。



サポートが丁寧なのはもちろんですが、担当の方が非常に知識が高くて信頼が持てるので、運用をしていても安心感が全く違います。



毎月のレポート内容が見やすく放置していても安心して取引を続ける事が出来る。



Mirai Valueは資産運用の全ての手続きをスマホで完結することができるので、日常生活が忙しい人でもスマホひとつで気軽に始められる点が良いところだと思います。また、低コストで資産運用を始められる点も初心者に向いている点です。
掲載した口コミには、対面での説明とオンラインでの使い勝手への感想が含まれます。ただし、「低コスト」かどうかは比較対象によって異なるため、直接費用と投資先ファンドの費用を合わせて判断してください。
対面相談を重視するならGRAN GOALの取扱条件を確認し、オンライン中心で始めたいならMirai Valueを比較するとよいでしょう。Mirai Valueでは、MUFGテラス・コースで無料のチャット・メール・電話相談を案内しています。利用するコースで受けられるサポートを確認してください。
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少額から始められるネット証券・オンラインのファンドラップ
少額から始めたい人や、スマートフォン・パソコンで運用状況を確認したい人には、オンライン型のファンドラップがおすすめです。ただし、オンライン型でも運用方針や投資先ファンドの費用は異なります。
ここでは、楽ラップ、SBIラップ、ON COMPASSを比較します。前章で紹介したダイワファンドラップオンラインやMirai Valueも、最低投資金額と相談方法を見比べる際に確認しておきましょう。
| サービス | 最低投資金額 | 主な特徴・NISA対応 | 主な費用 税込・年率 |
|---|---|---|---|
| 楽ラップ | 1万円から | 運用コースを提案 DRC機能付きコースあり NISA対象外 | 直接費用:固定報酬型は最大0.715% 成功報酬併用型は最大0.605%+成功報酬 投資先ファンドの費用は別途 |
| SBIラップ | AI・匠ともに 1万円から | 本記事ではAI投資コースと 匠の運用コースを比較 NISA対象外 | 投資一任手数料:AIは0.660% 匠は0.770% 投資先ファンドの費用は別途 |
| ON COMPASS | 1,000円以上 1,000円単位 | 目標設定型の投資一任運用 NISA成長投資枠に対応 つみたて投資枠は対象外 | 0.9775%程度 投資先ETFの平均経費率を含む概算 確定した上限額ではない |
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。楽ラップ・SBIラップの表示料率と、投資先ETFの平均経費率を含むON COMPASSの料率は、費用に含まれる範囲が異なります。数値だけを並べて安さを判断しないでください。
楽天証券:楽ラップ


楽天証券の「楽ラップ」は、質問への回答に応じて運用コースの提案を受けられる投資一任サービスです。投資先の選定や売買、資産配分の管理を任せられます。
最低投資金額は1万円です。手数料体系には固定報酬型と成功報酬併用型があり、NISAでは利用できません。
固定報酬型の直接費用は年率最大0.715%(税込)です。成功報酬併用型では、固定部分が年率最大0.605%(税込)となる一方、運用益の積み上げ額に対して5.50%(税込)の成功報酬がかかります。成功報酬の5.50%は、運用資産全体に毎年かかる料率ではありません。
これらに加え、投資先ファンドの信託報酬や、そのファンドが投資する先の費用などを間接的に負担します。信託財産留保額やその他費用が発生する場合もあるため、直接費用だけで比較しないようにしましょう。
口コミと確認しておきたい点



株式市場の値動が大きい時に下落ショック軽減機能があるので、この機能のおかげで資産を大きく減らさずに済むのでかなり良いです。



アドバイザーが提案するポートフォリオに沿って、自動で運用してくれるため、忙しくて自分で銘柄選定が難しい私にとって非常に助かっています。



下落ショックの軽減機能があり、放置しておいても安心出来るのが良かったです。



1万円から分散投資ができ、全自動で資産運用が出来るため、とても便利に感じる。



分散投資が1万円から可能で手軽な点が良いし、下落ショックの軽減機能は安心感がある。
口コミにある下落ショック軽減機能は、公式には「DRC機能」と案内されています。すべてのコースに付くわけではなく、DRC機能の有無を選べる運用コースがあります。
DRC機能は、株式市場の大きな値動きが続くと見込まれる場面で、株式の比率を一時的に下げ、債券の比率を上げる仕組みです。資産全体の値動きを抑えることを目指しますが、将来の下落を予測して損失を防ぐ機能ではありません。
一時的な下落では発動しない場合があり、株式比率を下げた後に相場が上昇すると、上昇分を十分に取り込めないこともあります。「DRC付きなら元本割れしない」と考えず、メリットと注意点の両方を確認しましょう。
SBI証券:SBIラップ


SBI証券の「SBIラップ」には複数のコースがあります。本記事では、いずれも1万円から始められる「AI投資コース」と「匠の運用コース」を比較します。両コースともFOLIOとの投資一任契約に基づくサービスで、NISAの対象ではありません。
AI投資コースは、8種類の専用投資信託を通じて海外ETFなどに投資します。投資一任手数料は、現金部分を除く運用資産額に対して年率0.660%(税込)です。これとは別に、専用投資信託の信託報酬や投資先ETFの経費等を負担します。公式の費用ページでは、その実質的な負担の目安を年率0.218%〜0.399%程度と案内しています。
匠の運用コースは、野村アセットマネジメントの助言を参考にFOLIOが投資判断を行います。同社の「オールウェザー・ファクターアロケーション戦略」の考え方を活用し、9種類の投資対象ファンドを組み合わせて運用します。
匠の運用コースの投資一任手数料は、現金部分を除く運用資産額に対して年率0.770%(税込)です。別途負担する投資先ファンドの信託報酬等の目安は年率0.595%〜0.795%で、売却するファンドによっては最大0.3%の信託財産留保額もかかります。両コースの間接費用は資産配分等で変わり、掲載範囲を上回る場合もあるため、最新の目論見書等で確認しましょう。
口コミと確認しておきたい点



1万円から投資が出来るため、少額で始めたい初心者にも良心的です。



専門的な知識がなくても、グローバルな分散投資を気軽に始められ、忙しい私でも効率的に資産運用できるのが嬉しいです。



1万円からチャレンジできるので気軽だし、ポイントが貯まるのでお得感がある。



ポイントプログラムがあり、VポイントやPontaポイントなどが貯まり、お得に投資することができるのは、良い点だなと感じています。



利用する事で同時にdポイントなどを貯められるので、ドコモユーザーの自分には特に助かっています。
SBIラップには、運用資産額に応じたポイントプログラムがあります。ただし、付与条件や利用できるポイントは公式案内で確認し、口コミにある内容が自分の契約にも当てはまるかを確かめてください。
ポイント還元があっても、運用費用や値下がりによる損失がなくなるわけではありません。選ぶ際は、総コスト、投資対象、資産配分を変更する方針、換金条件を優先して比較しましょう。
マネックス証券:ON COMPASS


マネックス証券が取り扱う「ON COMPASS」は、マネックス・アセットマネジメントが提供する投資一任運用サービスです。目標金額や運用期間などを設定し、目的に合わせた運用プランを検討できます。
投資金額は1,000円以上、1,000円単位です。国内外のETFを主な投資対象とする「MSV内外ETF資産配分ファンド」を通じて運用するため、少額から分散投資を始められます。
費用は年率0.9775%程度(税込)と案内されており、投資先ETFの平均経費率0.07%程度を含みます。この平均経費率を、表示額へ重ねて加算する必要はありません。ただし、概算であり、市場環境等によって実質コストがこの水準を超える場合があります。
ON COMPASSはNISAの成長投資枠に対応していますが、つみたて投資枠では利用できません。サービス内で積立投資を行えることと、NISAの「つみたて投資枠」の対象であることは別です。
口コミと確認しておきたい点



運用プランが豊富なので、予算や投資スタイルに合わせて選べて良かったです。



NISAの成長投資枠が利用できるため、投資初心者にも使いやすい。



ETFの種類も多く、2種類のロボアドバイザーもあり、長期分散投資、リスクに応じた資産分配等これからの資産形成に必須の証券会社と考えています。



国内外問わず、株や債券に程よく分散されていて、ミドルリスク・ミドルリターンではあるが安定した収益を出せている。



1,000円から投資できるということで、はじめてでも投資が始めやすいと感じました。
口コミには証券会社全体への感想も含まれています。ON COMPASSでは個々のETFを利用者が自由に売買するわけではなく、運用プランによってリスク水準も異なります。「常に安定した収益が得られるサービス」とは考えないようにしましょう。
1,000円から始めたい人や、NISAの成長投資枠で運用を任せたい人は、ON COMPASSを比較するとよいでしょう。利用する金融機関のNISA口座や残りの投資枠、他の商品との使い分けも確認してください。
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ファンドラップを比較・選択するときの重要ポイント
最低投資金額や相談方法で候補を絞ったら、次の4点を比較しましょう。手数料や過去のリターンの数字だけでは、サービス全体の違いは分かりません。
- 組み入れる対象資産
- 運用実績とリスク水準
- 運用にかかる総コスト
- 相談・フォロー体制
それぞれ、契約前にどの資料や説明を確認すればよいかも含めて解説します。
比較ポイント①組み入れる対象資産
ファンドラップの投資対象は、国内外の株式・債券、REIT、コモディティ、オルタナティブ資産など、サービスによって異なります。資産の種類だけでなく、それぞれの配分比率も確認しましょう。
値動きを抑えたい場合は債券比率の高いコース、値下がりを受け入れながら成長を目指す場合は株式比率の高いコースを比較する方法があります。ただし、債券中心であっても元本が保証されるわけではありません。
外国資産では為替の影響、債券では金利変動や発行体の信用状況が重要です。REITやコモディティを加えても、常に株式や債券と異なる値動きになるとは限りません。為替ヘッジの有無も確認してください。
提案を受けたら、「どの資産に何%投資するのか」「大きく下がった場合に、家計や気持ちの面で続けられるか」を確かめましょう。既に保有している投資信託や株式との重複も見ておくと、資産全体の偏りに気づきやすくなります。
比較ポイント②運用実績とリスク水準
運用実績を比較するときは、同じ基準日・比較期間で、近いリスク水準のコースを並べることが基本です。過去1年だけでなく、3年・5年など、確認できる複数の期間を見ましょう。
特に重要なのは、投資一任報酬や信託報酬を差し引いた実績かどうかです。また、「累積リターン」と「年率換算したリターン」は異なります。条件が違う数値を、そのまま順位付けしないようにしてください。
実際の運用実績と、過去データを使ったシミュレーションも区別する必要があります。例えば、SBIラップ「匠の運用コース」の公式ページには、シミュレーションとサービス開始後の実績をつないだデータが掲載されています。長期間のグラフがあっても、その全期間で利用者の資金を運用していたとは限りません。
リターンとあわせて、過去に大きく下落した場面での下落率や、値動きの大きさを示すリスク指標も確認しましょう。過去の成果がよくても、将来の利益や下落後の回復は保証されません。
比較ポイント③運用にかかる総コスト
総コストを確認するときは、サービスに直接支払う報酬と、投資先ファンドを通じて間接的に負担する費用を分けて整理すると分かりやすくなります。
主な費用や換金時の負担は以下のとおりです。すべての項目が全サービスで別々に発生するわけではなく、報酬に含まれる範囲や名称は異なります。
| 費用・負担の種類 | 確認する内容 |
|---|---|
| 投資一任報酬 | 運用判断や資産配分、リバランス等を任せる対価 |
| ラップ口座管理費用 | 契約・資産の管理等の対価。投資一任報酬に含む場合もある |
| 信託報酬 | 投資先ファンドの保有中に間接的に負担する費用 |
| 信託財産留保額 | 換金時などに信託財産へ残す金額。金融機関への解約手数料とは異なる |
| 成功報酬・変動報酬 | 契約で定める運用成果の計算基準に応じて発生する報酬 |
| その他費用 | 投資先ETFの経費、監査報酬、売買委託手数料、外国保管費用など |
担当者には「この資産配分で運用した場合、年間でどの程度の費用がかかるか」を円換算でも確認しましょう。例えば、年間を通じた計算対象額を1,000万円で一定と仮定すると、年率1%は10万円、年率2%は20万円です。実際の費用は、残高や資産配分、費用の計算方法によって変わります。
成功報酬併用型は、固定部分が低くても運用成果によって負担が増えます。何を利益とみなすか、どの時点で計算するかも確認してください。低コストのバランス型投資信託を自分で保有する方法とも比べ、追加の費用に見合う管理や相談を受けられるかを考えましょう。
比較ポイント④相談・フォロー体制
ファンドラップは運用を任せるサービスですが、契約後にまったく確認しなくてよいわけではありません。運用状況を把握し、目的や家計が変わった際に相談できる体制を確認しましょう。
対面型では、担当者との面談や運用報告の説明を受けられるサービスがあります。オンライン型はWebやアプリでの確認が中心ですが、電話やチャットなどの相談機能が用意されている場合もあります。
比較する際は、面談・報告の頻度、質問できる窓口、担当者が変わった場合の引継ぎを確認してください。退職金や老後資金の取り崩しまで相談したいのか、運用状況を自分で確認できればよいのかによって、必要なサポートは異なります。
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ファンドラップの比較はプロへ相談するのも選択肢
比較する項目が多く判断に迷う場合は、専門家に相談して運用目的や必要なサービスを整理する方法もあります。
特に、退職金や相続した資金を運用する場合は、ファンドラップだけで判断せず、生活費、今後の支出、他の保有資産を含めて検討しましょう。
ファンドラップを専門家へ相談するメリット
専門家に相談するメリットは、運用したい理由や使う時期、許容できる損失の大きさを具体的に整理しやすくなることです。
ファンドラップは、最低投資金額、費用体系、運用コース、解約条件がサービスごとに異なります。比較表だけで判断しにくい部分は、提案書や契約書面を使って説明してもらうと理解しやすくなります。
相談では、ファンドラップを利用する案だけでなく、投資信託を自分で購入する案や、運用せずに確保しておく資金の額も検討しましょう。「なぜ自分にはこのサービスが必要なのか」が分かることが重要です。
ただし、専門家の提案でも運用成果は保証されません。提案理由、総コスト、想定される損失、他の方法との違いを確認し、納得してから判断してください。
ファンドラップの主な相談先
ファンドラップについて相談できる場所として、まず取扱証券会社が挙げられます。具体的な契約条件や運用報告の内容を確認したい場合に利用しやすい相談先です。
ただし、証券会社の担当者が提案できる商品は、その会社の取扱範囲が中心です。複数社の提案を比較するときは、同じ投資目的・金額・運用期間を伝えると違いを整理しやすくなります。
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)に相談する方法もあります。金融商品仲介業者として登録を受けた事業者やその所属担当者が、証券会社等から委託を受けて金融商品の提案・売買の仲介などを行います。
「独立系」という名称だけで中立性を判断しないことが大切です。所属金融商品取引業者等、取扱商品、誰からどのような条件で報酬を受け取るかを確認しましょう。金融商品の提案・仲介を行う事業者については、登録の有無も確認してください。
専門家に相談するときの確認ポイント
- 必要な登録があり、どの金融機関の商品を提案できるか
- 相談料はいくらか、提案する側の報酬は誰が支払うか
- ファンドラップ以外の方法との違いも説明してくれるか
- 総コストとリスクを、金額や具体例で説明してくれるか
- 契約後のフォロー頻度や、担当者変更時の体制はどうなっているか
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ファンドラップを比較して投資先を検討しよう
ファンドラップは、資産配分や売買・管理を任せたい人に役立つサービスです。ただし、運用を任せる便利さと、費用や投資リスクは分けて考える必要があります。
比較するときは、最低投資金額と相談方法で候補を絞り、対象資産、運用実績の算出条件、総コスト、解約・減額条件を確認しましょう。過去の好成績や口コミだけで選ぶことは避けたいところです。
少額・オンライン中心なら、楽ラップ、SBIラップ、ON COMPASS、ダイワファンドラップオンライン、Mirai Valueなどを比較できます。対面で継続的に相談したい人は、大手証券の担当者から具体的な提案を受けてみるとよいでしょう。
NISAを使いたい場合は、口座を持っているだけでファンドラップにも適用されると考えず、サービスごとの対応を確認してください。ON COMPASSは成長投資枠に対応しますが、つみたて投資枠には対応していません。
申込前には、契約予定の金額での年間費用、許容できる損失、資金を使う予定時期を整理しましょう。低コストの投資信託を自分で保有する方法も含めて比べることで、自分に必要なサービスを判断しやすくなります。
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ファンドラップの比較に関するQ&A
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出典
金融庁「資産運用業高度化プログレスレポート2023」(公開日:2023年4月21日)
投資信託協会「投信協会メールマガジン No.149:ファンドラップって何?」(公開日:2008年1月9日)
野村證券「野村ファンドラップ」
大和証券「ファンドラップ」
大和証券「お申込メモ・手数料」
大和証券「ダイワファンドラップオンライン」
みずほ証券「みずほ証券のファンドラップ」
みずほ証券「お申込メモ」
みずほ証券「Mizuho Fund Wrap」
みずほ証券「みずほ証券のファンドラップ 重要情報シート」
SMBC日興証券「日興ファンドラップ」
SMBC日興証券「日興ファンドラップ サービス概要」
SMBC日興証券「日興ファンドラップ 提供サービスと投資一任報酬について」
SMBC日興証券「Vポイントサービス」
三菱UFJモルガン・スタンレー証券「GRAN GOAL」
三菱UFJモルガン・スタンレー証券「GRAN GOALの費用とリスク等について」
三菱UFJモルガン・スタンレー証券「Mirai Value」
三菱UFJモルガン・スタンレー証券「Mirai Valueの費用とリスク等について」
楽天証券「楽ラップ」
楽天証券「楽ラップ 手数料」
楽天証券「下落ショック軽減機能(DRC機能)とは」
楽天証券「楽ラップ よくあるご質問」
SBI証券「SBIラップ」
SBI証券「SBIラップ AI投資コース 手数料・ポイントプログラム」
SBI証券「SBIラップ 匠の運用コース」
SBI証券「SBIラップ 匠の運用コース 手数料・ポイントプログラム」
SBI証券「SBIラップはNISAで購入できますか。」
マネックス証券「ON COMPASS」
マネックス証券「ON COMPASSのサービス概要」
マネックス・アセットマネジメント「ON COMPASS」
日本証券業協会「金融商品仲介業者に関する規則」
金融庁「金融商品取引業者等向けの総合的な監督指針:監督上の評価項目と諸手続(金融商品仲介業者)」

