MENU

資産運用はしないほうがいい?リスクと失敗例から学ぶ正しい資産運用の考え方

新NISAのスタートなどをきっかけに資産運用へ関心を持つ人が増えている一方で、「資産運用はしないほうがいい」という意見を見聞きすることもあります。

結論から言うと、資産運用は誰もが今すぐ始めるべきものではありません。生活費や近いうちに使うお金まで投資に回すのは危険です。

一方で、余剰資金があり、長期で使う予定のないお金を預貯金だけで持ち続ける場合は、インフレによってお金の実質的な価値が目減りするリスクもあります。

大切なのは、「資産運用をする・しない」の二択で考えるのではなく、自分の家計状況や目的に合わせて、無理のない範囲で判断することです。

本記事では、資産運用はしないほうがいいと言われる理由、よくある失敗例、資産運用をしないリスク、失敗を避ける考え方を解説します。

損失リスクが不安な人向けに、リスクを抑えやすい投資先や相談先の選び方も紹介するので、資産運用を始めるべきか迷っている人は参考にしてください。

おすすめの資産運用法が知りたい方はこちらをチェック

\ あなたに合うアドバイザーを診断 !/

目次

資産運用はしないほうがいいと言われる理由は?

「資産運用はしないほうがいい」と言われる背景には、投資に対する誤解だけでなく、実際に注意すべきリスクもあります。

主な理由は以下の通りです。

  • 元本割れのリスクがある
  • 金融商品や制度の知識が必要になる
  • 短期的な価格変動で不安になりやすい
  • 手数料や税金を理解しないと効率が下がる
  • 詐欺や悪質な勧誘に巻き込まれる可能性がある

資産運用は、預貯金と違って元本が保証されていない商品が多くあります。投資信託や株式は値上がりする可能性がある一方で、値下がりして損失を抱える可能性もあります。

また、商品ごとに仕組みや手数料、リスクの大きさが異なります。内容をよく理解しないまま「人気だから」「すすめられたから」という理由で始めると、自分に合わない投資を選んでしまうかもしれません。

短期的な値動きが気になり、毎日の価格変動に一喜一憂してしまう人もいます。生活に必要なお金を投資に回している場合、少しの下落でも強いストレスを感じやすくなるでしょう。

さらに、「必ず儲かる」「元本保証で高利回り」といった投資詐欺や悪質な勧誘もあります。資産運用そのものが悪いわけではありませんが、知識がない状態で始めると失敗しやすいのは事実です。

資産運用をしないほうがいい人

以下に当てはまる場合は、無理に資産運用を始める必要はありません。まずは家計の安定を優先しましょう。

  • 生活防衛資金がない
    • 病気、失業、急な修理費などに備えるお金がない状態で投資を始めると、相場が下がったタイミングで売却せざるを得ない可能性があります。まずは最低でも数か月分の生活費を預貯金で確保しましょう。
  • 高金利の借入れがある
    • リボ払いやカードローンなど高い金利の借入れがある場合、投資より返済を優先したほうが家計改善につながりやすいです。投資で借入金利を上回る利益を安定して出すことは簡単ではありません。
  • 数年以内に使う予定のお金しかない
    • 住宅購入、教育費、車の買い替えなど、近いうちに使う予定があるお金は投資に向きません。必要な時期に値下がりしていると、計画に影響が出るためです。
  • 商品内容を理解できないまま投資しようとしている
    • 仕組み、手数料、リスク、換金条件を説明できない商品は避けましょう。理解できない商品で利益を狙うより、まずは学ぶことが先です。

資産運用は「早く始めれば必ず良い」というものではありません。投資に回せる余剰資金ができてからでも遅くはないため、まずは生活の土台を整えることが大切です。

\ あなたに合う資産運用アドバイザーを診断 /

資産運用でよくある失敗例

資産運用で失敗する人には、いくつか共通するパターンがあります。代表的な失敗例は以下の通りです。

  • 目的・目標が不明確なまま始める
  • 余剰資金を超えて投資する
  • 短期間で大きく増やそうとして過度なリスクを取る
  • 手数料や商品内容を確認せずに購入する

それぞれの失敗パターンを確認しておきましょう。

目的・目標が不明確なまま始める

資産運用の目的や目標があいまいなまま始めると、投資方針がぶれやすくなります。

本来、資産運用は「何のために」「いつまでに」「いくら準備したいのか」を決め、そこから必要な積立額やリスクの取り方を考えるものです。

たとえば、3年後に使う住宅購入資金と、30年後に使う老後資金では、選ぶべき運用方法が異なります。近いうちに使うお金は安全性を重視し、長期間使わないお金は一定の価格変動を受け入れながら運用を検討できます。

目標がないまま投資を始めると、少し値下がりしただけで売却したり、SNSで見た商品に乗り換えたりして、結果的に損失を広げることがあります。

余剰資金を超えて投資する

資産運用は、生活費や緊急時の資金を預貯金で確保したうえで、当面使う予定のない余剰資金で行うのが基本です。

しかし、「投資をすればお金が増える」と考え、生活費や近いうちに使うお金まで投資に回してしまうケースがあります。

投資した商品が値下がりしている時期に、生活費や教育費のために売却しなければならない場合、損失が確定してしまいます。

投資を始める前に、普段使う口座、緊急時の預貯金、長期運用に回すお金を分けておきましょう。

短期間で大きく増やそうとして過度なリスクを取る

「早くお金を増やしたい」と考え、値動きの大きい商品に資金を集中させるのもよくある失敗です。

資産運用におけるリスクとは、一般的に価格の振れ幅の大きさを指します。リスクが大きい商品は、大きな利益を狙える一方で、大きな損失を抱える可能性もあります。

特定の個別株、FX、暗号資産、レバレッジ型商品などに資金を集中させると、短期間で資産が大きく減ることもあります。

資産運用では、リターンの高さだけでなく、自分がどの程度の損失まで受け入れられるかを考えることが重要です。

手数料や商品内容を確認せずに購入する

金融商品には、安全性・収益性・流動性があります。安全性が高く、収益性も高く、いつでも換金しやすい商品があれば理想ですが、実際にはすべてを満たす商品はありません。

たとえば、投資信託は分散投資しやすい一方で、商品によって信託報酬や投資対象が異なります。手数料が高い商品を長く持つと、運用成果が削られる可能性があります。

保険商品や債券、不動産投資も同じです。仕組みや換金条件を理解しないまま契約すると、「思ったより増えない」「途中で解約すると損をする」といった問題が起こりやすくなります。

商品を選ぶときは、期待リターンだけでなく、手数料、税金、元本割れリスク、換金のしやすさを確認しましょう。

\ あなたに合う資産運用アドバイザーを診断 /

資産運用をしないことにもリスクがある

ここまで聞くと、「やはり資産運用はしないほうがいいのでは」と感じる人もいるでしょう。

しかし、資産運用をしないことにもリスクがあります。主なリスクは以下の2つです。

  • インフレによってお金の実質的な価値が目減りする
  • 老後資金や将来資金を準備する効率が下がる

インフレによって物価が上昇すると、同じ金額で買えるものが少なくなります。現金や預貯金の金額が減っていなくても、実質的な価値は下がる可能性があります。

実際に、総務省統計局の2025年平均の消費者物価指数では、総合指数が前年比3.2%上昇しました。物価上昇が続くと、預貯金だけでは購買力を守りにくくなります。

また、老後資金や教育資金などを預貯金だけで準備する場合、毎月かなりの金額を積み立てなければ目標額に届かないことがあります。

投資には元本割れのリスクがありますが、長期で使う予定のないお金を一部運用に回すことで、将来資金を準備する選択肢を広げられます。

つまり、資産運用は「必ずやるべきもの」ではありませんが、「まったく考えなくてよいもの」でもありません。預貯金と投資を目的別に使い分けることが大切です。

\ 簡単60秒!相談料は無料 /

資産運用で失敗しないための注意点|損失ゼロではなくリスク管理が大切

資産運用で損失を完全に避けることはできません。ただし、失敗しやすい行動を避け、基本を押さえることで、大きな損失を抱えるリスクは抑えやすくなります。

ここでは、資産運用で意識したい考え方を紹介します。

「長期・積立・分散」を基本にする

資産運用では、「長期・積立・分散」を基本に考えましょう。金融庁も、資産形成では家計管理やライフプランニングに加え、長期・積立・分散投資の考え方が重要だと説明しています。

  • 長期
    • 短期の値動きに振り回されず、時間をかけて資産形成を目指す考え方です。複利の効果も活かしやすくなります。ただし、長期でも元本割れリスクがなくなるわけではありません。
  • 積立
    • 毎月一定額を購入する方法です。高値のときに一括購入するリスクを抑えやすく、少額から始めやすい点がメリットです。
  • 分散
    • 投資先の資産や地域を分ける方法です。国内外の株式、債券、投資信託などに分散することで、特定の商品が下落したときの影響を抑えやすくなります。

「長期・積立・分散」は、損をしない魔法の方法ではありません。しかし、初心者がいきなり大きなリスクを取るより、現実的に続けやすい方法です。

明確な目的と目標を設定する

資産運用を始める前に、目的と目標を明確にしましょう。

たとえば、「老後資金として30年後までに1,000万円を準備したい」「子どもの教育費として10年後に300万円を準備したい」といった形です。

目的が決まると、運用期間、必要な積立額、取れるリスクの大きさが見えやすくなります。

目的がないまま始めると、値下がり時に不安になって売却したり、反対に必要以上のリスクを取ったりしやすくなります。最初にゴールを決め、そこから逆算して投資計画を立てましょう。

NISAは有効だが、投資枠の使い切りを目的にしない

NISAは、投資で得た売却益や配当・分配金が非課税になる制度です。2024年以降のNISAでは、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が年間240万円で、合計年間360万円まで投資できます。

また、非課税保有限度額は最大1,800万円で、そのうち成長投資枠は1,200万円までです。

ただし、NISAを使えば損をしないわけではありません。NISA口座内で損失が出ても、課税口座の利益と損益通算はできないため、投資商品そのもののリスクを理解して選ぶ必要があります。

投資枠を使い切ることを目的にせず、自分の余剰資金の範囲で無理なく活用しましょう。

定期的に見直しを行う

資産運用は、金融商品を買ったら終わりではありません。定期的に資産状況を見直すことが大切です。

株式や債券の価格は変動するため、時間が経つと当初決めた資産配分からずれることがあります。

たとえば、株式の価格が大きく上がると、保有資産の中で株式の比率が高くなり、想定よりリスクが大きくなる場合があります。

半年に1回、または年に1回など、無理のない頻度で資産配分を確認しましょう。必要に応じて、積立額や投資先の比率を調整することが重要です。

\ あなたの条件に合うアドバイザーを診断 /

【リスク許容度別】リスクを抑えやすい資産運用の選択肢

資産運用で大きな損失を避けたい人は、投資先を慎重に選ぶことが重要です。

ここでは、リスク許容度別に検討しやすい選択肢を紹介します。いずれも「絶対に損をしない」商品ではないため、特徴と注意点を確認して選びましょう。

安全性を重視する人向けの選択肢

できるだけ元本割れを避けたい人は、まず安全性や換金性を重視しましょう。

  • 預貯金
  • 個人向け国債
  • 信用力の高い債券・社債
  • 貯蓄型保険

預貯金は、すぐ使うお金や生活防衛資金の置き場所として向いています。利息のつく普通預金や定期預金などの一般預金等は、預金保険制度により、1金融機関ごとに預金者1人あたり元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。

個人向け国債は、国が発行する個人向けの債券です。1万円から購入でき、満期を迎えると元本が戻る仕組みです。発行から1年経過後は、原則として1万円単位で中途換金できますが、直前2回分の各利子相当額に応じた調整額が差し引かれます。

社債は企業が発行する債券です。国債より高い利回りを期待できる場合がありますが、発行企業が倒産したり債務不履行になったりすると、元本や利子が支払われないリスクがあります。格付けや発行体の財務状況を確認しましょう。

貯蓄型保険は、保障と貯蓄機能を組み合わせた商品です。ただし、解約返戻金は保険種類や経過年数によって異なり、通常は払い込んだ保険料総額より少なくなることがあります。投資目的だけで加入する場合は、手数料や途中解約時の不利益を確認してください。

収益性も重視する人向けの選択肢

安全性だけでなく、一定の収益性も期待したい人は、分散しやすい商品を中心に検討しましょう。

  • インデックスファンド
  • バランス型投資信託
  • 高配当株

インデックスファンドは、日経平均株価、TOPIX、S&P500、全世界株式指数など、特定の指数に連動する運用を目指す投資信託です。多くの銘柄に分散しやすく、低コストの商品も多いため、初心者でも検討しやすい選択肢です。

ただし、株式型のインデックスファンドは相場全体が下がると基準価額も下がります。短期間で使うお金ではなく、長期で使わない余剰資金で行うことが前提です。

バランス型投資信託は、株式や債券、REITなど複数の資産に分散投資する商品です。1本で分散しやすい一方、商品によって資産配分や手数料が大きく異なります。

高配当株は、配当利回りが比較的高い株式です。配当収入を期待できる一方で、業績悪化による減配や株価下落のリスクがあります。配当利回りが高い理由を確認せずに購入するのは避けましょう。

収益性を重視する商品ほど、値動きも大きくなりやすいです。投資先を1つに集中させず、複数の商品や資産に分散することを意識しましょう。

\ あなたの条件に合うアドバイザーを診断 /

資産運用に失敗したくない人はプロに相談しよう

資産運用の基本を理解しても、自分に合う投資方法を判断するのが難しいと感じる人は多いでしょう。

不安がある場合は、金融商品の特徴や家計全体のバランスを確認できる専門家に相談するのも有効です。

ただし、相談先によって得意分野や提案できる内容が異なります。相談する前に、それぞれの役割を把握しておきましょう。

相談先の選択肢

資産運用の相談先には、主に以下のような選択肢があります。

スクロールできます
相談先相談しやすい内容注意点
証券会社のアドバイザー株式、投資信託、債券、NISA口座など提案商品が自社の取扱商品に限られる場合がある
FP家計、保険、住宅ローン、教育費、老後資金など資格だけで金融商品の売買仲介ができるわけではない
IFA資産配分、金融商品の提案・仲介、運用後の見直しなど登録状況、提携金融機関、報酬体系を確認する必要がある

証券会社のアドバイザーは、投資信託や株式、債券などの商品提案から購入サポートまで相談しやすい点が特徴です。一方で、提案できる商品は所属する金融機関の取扱範囲に限られます。

FPは、家計、保険、住宅、教育費、老後資金など、生活全体のお金の相談に向いています。ただし、FP資格を持っているだけで、個別商品の売買仲介や投資助言を業として行えるわけではありません。具体的な金融商品の提案を受けたい場合は、登録や所属を確認しましょう。

IFAは、金融商品仲介業者として、証券会社や登録金融機関の委託を受けて有価証券の売買の媒介などを行う相談先です。特定の銀行や証券会社の社員ではない立場で相談できる一方、提携先や報酬体系によって提案範囲は変わります。

そのため、IFAに相談する場合も「独立系だから必ず中立」と決めつけず、金融商品仲介業者としての登録状況、提携金融機関、手数料、担当者の経験を確認しましょう。

信頼できるアドバイザーの特徴

信頼できる相談先を見極めるには、以下のポイントを確認しましょう。

  • 登録状況や所属先を確認できる
  • 手数料や報酬体系を事前に説明してくれる
  • メリットだけでなくリスクも説明してくれる
  • 「必ず儲かる」「元本保証で高利回り」といった説明をしない
  • 短期的な売買ではなく、目的に合う長期計画を一緒に考えてくれる

金融庁は、免許・許可・登録等を受けている金融事業者の一覧や、金融事業者一括検索機能を公開しています。投資の相談や契約をする前に、相手が登録業者かどうか確認しましょう。

投資詐欺では、「上場確実」「必ず儲かる」「元本も保証する」といった勧誘が使われることがあります。少しでも不自然だと感じたら契約や入金を止め、別の専門家や公的相談窓口に確認してください。

\ あなたの条件に合うアドバイザーを診断 /

「資産運用はしないほうがいい」と言われる理由を理解した上で判断しよう

資産運用は、元本割れのリスクや知識不足による失敗、短期的な値動きへの不安、詐欺的な勧誘などがあるため、「しないほうがいい」と言われることがあります。

実際に、生活防衛資金がない人、高金利の借入れがある人、数年以内に使う予定のお金しかない人は、無理に投資を始める必要はありません。

一方で、資産運用をまったく考えない場合、インフレによってお金の実質的な価値が目減りしたり、将来資金を準備する効率が下がったりする可能性もあります。

資産運用で大切なのは、余剰資金の範囲で、目的に合う方法を選ぶことです。長期・積立・分散を基本にし、NISAなどの制度も無理のない範囲で活用しましょう。

それでも不安がある場合は、証券会社、FP、IFAなどの相談先を比較し、登録状況や手数料体系を確認したうえで相談するのがおすすめです。

「資産運用はしないほうがいい」という意見をそのまま受け取るのではなく、自分の家計状況や目的に照らして、始めるべきか、今は見送るべきかを判断しましょう。

\ 資産運用、安心して始めたいなら /

出典

金融庁「NISAを知る:NISA特設ウェブサイト」
金融庁「資産形成の基本:NISA特設ウェブサイト」
金融庁「預金保険制度」
総務省統計局「消費者物価指数(CPI)全国 2025年(令和7年)平均」(公開日:2026年1月23日)
財務省「個人向け国債窓口トップページ」
財務省「中途換金シミュレーション」
金融庁「詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!」
金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」
日本証券業協会「金融商品仲介業者」
財務省関東財務局「投資助言・代理業関係(登録等)」
生命保険文化センター「解約」

この記事を書いた人

asset-selectionでは資産運用/投資信託/株式投資に関する情報を発信しています。

目次